WSL2インストール

WSLとは、Windows Subsystem for Linux の略で、Windows上でLinuxカーネルを実行できる仕組みのことです。2019年にWSL2がリリースされ、完全にLinuxカーネルを使用でき、互換性が保証されました。
WSL2を始める前の準備
WSL2をサポートするWindowsバージョン
WSL2を利用するには、Windows 10 バージョン 2004 以降 (ビルド 19041 以降) または Windows 11 である必要があります。(Microsoft 公式のドキュメントはこちら。)
この条件を満たしていない場合、Windows Update を実行し、最新のバージョンに更新する必要があるので注意しましょう。
Windowsバージョンの確認方法
Windowsバージョンの確認は、デスクトップ上でWindowsキー + R
を押下して「ファイル名を指定して実行」を起動した後、winver
というコマンドを実行します。

winver
コマンドを実行すると下の画像のようにバージョンを確認できます。

Windows バージョンが条件を満たすことを確認したら、次の手順に進みましょう。
WSL2をインストール
WSL2のインストールは Windows PowerShell から実行します。
Windowsキー を押してスタートメニューを開き、 Windows PowerShell > Windows PowerShell の項目上で右クリックし、「管理者として実行する」をクリックします。

※(x86)もありますが、無印(x64)のPowerShellを起動してください。
管理者として実行した場合、ウィンドウの上部が「管理者」の表示になります。この状態で、wsl --install
を実行すると、WSL2のインストールが始まります。

オプション指定なしの場合(デフォルト)は、Ubuntuの仮想マシンがインストールされます。
インストールが完了したら、PCを再起動します。

再起動後、自動的にUbuntuというプロンプトが起動し、Ubuntuのインストールが始まります。

インストールが終了すると、Ubuntu上で使用するユーザー名/パスワードの入力待ち状態になるので設定します。

ここで登録したユーザー名, パスワードは忘れないようにメモしてください。
下の画像のように、Ubuntu上でコマンドが入力できるようになれば、完了です。

早速、lsb_release -a
と入力し、UbuntuのOSバージョンを確認してみましょう。
lsb_release -a
No LSB modules are available.
Distributor ID: Ubuntu
Description: Ubuntu 20.04 LTS
Release: 20.04
Codename: focal
以上で WSL2のインストール は完了です。続いて WSL2 の使い方も理解しておきましょう。
WSL2の使い方
Ubuntuの起動
スタートメニュー内に、Ubuntuのアイコンが追加されています。これをクリックすれば、Ubuntuのシェルにログインできます。

WindowsからUbuntuのファイルにアクセス
エクスプローラー上で\\wsl$\\Ubuntu
とパスを入力すると、Ubuntu内のファイルにアクセスできます。

UbuntuからWindowsのファイルにアクセス
Ubuntuから見た場合、/mnt
配下に各種ドライブ(Cドライブ や Dドライブ)がマウントされます。

WSL2上の仮想マシンの状態を確認
WSL2上にある 仮想マシンの一覧 と 起動状態 を確認するには、PowerShell上でwsl --list --verbose
と入力します。

※ Runnning であれば起動中です。
Ubuntuのシェルを表示したウィンドウを閉じても、内部的にはUbuntuは停止しません。
WSL2を停止する
WSL2上の 仮想マシンをシャットダウン するには、PowerShell上でwsl --shutdown
と入力します。

STATE(状態)が Stoppedに変わります。
※ 仮想化ソフトウェア Virtual Boxを使用している場合、WSL2と併用するには追加の設定が必要です。